契約書をバカにするな!

と契約書が申しております。

契約書を軽んじている人が世間には少なからずいらっしゃいます。

今、一連の騒動が起きているY社などもそうでしょう。あのような大企業で顧問弁護士が付いているであろう所でもそうなのですから、一般市民レベルではなおさらです。

公正取引委員会の事務総長の”契約書をつくっていないのは問題だ”という発言はまったくそのとおりです。

法律上でも契約は口頭で成立します。口約束でも構わないのです。しかし、いざトラブルになった際に、ものを言うのは「契約書」なんです。

裁判でも決め手となる重要な証拠書類です。

例えば、お金を借りた時に、借り手が借用書を作成することがありますが、口約束だけで貸してしまう場合があります。

(借用書は厳密には契約書とは違いますが契約書のようなものとしてお話ししています。金銭消費貸借契約書を作成するのがベストです。)

そうなると、返せなくなったときに、言った言わない、貸した貸していないのトラブルになります。結局、踏み倒される(踏み倒す)という結果になります。裁判でも起こさない限り。

以前、どこやらの知事が5000万円だったか高額のお金を借りていることが問題になったことがありました。

そのとき証拠となる借用書があるかないかが問われましたが、当初はっきりせず、しかし後日、借用書はこれですと見せていました。

見たら何だか作り立てのような簡単なものでしたね。

結局その知事は辞任しましたが、このように頭がいい、何でも知っているような人でも案外ずぼらなんですね。というか契約書を紙切れだとバカにしているのかもしれません。それに法律を運用する行政の長として資格がありません。

しかし、一方で契約書をわざと作成しないこともあります。表に出たらいけないお金や取引なんかで・・・。

こんなケースはともかく、真面目な市民はトラブルを避けるために契約書は必ず作成しておくべきです。あとで困らないように。

契約書をバカにするなというお話しでした。